条件分岐の設計(データの有無や値によって処理を変えるときの整理の仕方)

公開日:2026年10月7日 執筆:Takuya カテゴリ:BizRobo!の基本

金額によって入力欄を変える、該当データがなければ飛ばす、といった条件分岐を、ロボットに組み込む前に表で整理する方法と、想定外の値の行き場を作る考え方、よくある失敗を解説します。

分岐が必要になる場面

架空の例として、受注データを販売管理システムに登録するロボットを考えます。担当者に話を聞くと、「金額が10万円以上なら承認者欄を入力する」「得意先コードが見つからなければ登録せずに保留にする」「備考欄に『至急』とあれば優先フラグを付ける」といった判断を、普段は無意識に行っていることが分かります。

このような判断をロボットに任せるには、条件と処理の組み合わせをすべて洗い出し、漏れなく分岐として組み込む必要があります。分岐の設計が甘いと、想定外のデータが来たときに、間違った処理をしたまま気づかれないという、止まるよりも厄介な事態になります。

分岐の種類を分けて考える

ロボットの分岐は、何を見て判断するかによって、おおまかに3種類に分けられます。種類によって作り方と注意点が違うので、最初に分けて整理しておきます。

  • データの値による分岐:金額の大小、区分コード、特定の文字を含むかどうか
  • データの有無による分岐:入力値が空欄か、検索結果が見つかったか
  • 画面の状態による分岐:確認ダイアログが出たか、エラーメッセージが表示されたか

条件を表で整理する

分岐はロボットを作る前に、表の形で書き出します。1行に「条件」「処理」「結果欄に書く内容」をそろえると、担当者と認識を合わせやすくなります。受注登録の例では、次のように整理できます。

  • 得意先コードが空欄 → 登録しない → 結果欄「エラー:得意先コード未入力」
  • 得意先コードがシステムに存在しない → 登録しない → 結果欄「保留:得意先なし」
  • 金額が10万円以上 → 承認者欄を入力して登録 → 結果欄「完了(承認者あり)」
  • 金額が10万円未満 → 承認者欄は入力せず登録 → 結果欄「完了」
  • 上記のどれにも当てはまらない → 登録しない → 結果欄「エラー:想定外のデータ」

BizRobo! での組み立て方の考え方

BizRobo! のロボットは、処理の流れが枝(ブランチ)に分かれる形で組み立てます。条件を判定するステップを置き、条件に合った枝だけが先に進むようにする、というのが基本の形です。判定に使うステップの種類や設定の名称はバージョンによって異なる場合がありますが、どの方法でも「判定の順番」と「どの条件にも合わなかったときの行き先」を意識することが大切です。

判定は、厳しい条件から順に並べます。上の例なら、まず空欄かどうか、次に存在するかどうか、最後に金額、という順番です。順番を逆にすると、空欄の値で金額の比較をしてエラーになる、といったことが起きます。

条件を手順書に残す

分岐の表は、そのままロボットの仕様書と運用手順書に載せておきます。業務のルールが変わったとき(承認が必要な金額が変わった、など)に、どの分岐を直せばよいかがすぐに分かりますし、担当者が異動しても、ロボットがどう判断しているかを説明できます。基準になる金額などの値は、ロボットの中に直接書かず、設定用のファイルから読み込むようにしておくと、変更の手間も減ります。

よくある失敗

分岐の不具合は、テストで普段どおりのデータしか使わないと見つかりません。次の点を確認します。

  • どの条件にも当てはまらない値の行き先がなく、何もせずに次へ進んでしまう
  • 「10万円以上」と「10万円超」の境目の解釈が担当者とずれている
  • 全角数字や前後の空白が混ざっていて、同じ値なのに条件に一致しない
  • 分岐のあとで画面の状態がそろっておらず、次の件の処理が別の画面から始まる

※BizRobo! は RPA テクノロジーズ株式会社の製品です。本サイトは同社とは関係のない個人の解説サイトです。画面や機能の名称は、製品のバージョンによって異なる場合があります。

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