例外の多い業務での人とロボットの分担(定型はロボット、例外は人へ回す仕組み)

公開日:2026年10月7日 執筆:Takuya カテゴリ:業務選定・設計

例外が多くて全部の自動化が難しい業務でも、定型の部分だけをロボットに任せ、例外を人に確実に回す仕組みを作れば効果を出せます。分担の考え方と、差し戻しリストの作り方を解説します。

例外が多い業務は自動化できないのか

業務の洗い出しをすると、「例外が多すぎて RPA には向かない」という結論になりかけることがあります。たしかに、すべてのパターンをロボットに対応させようとすると、分岐が増えすぎて作るのも保守するのも難しくなります。

しかし、件数で見ると、例外は全体の1〜3割程度で、残りは同じ手順で処理できる、という業務は少なくありません。この場合、定型の7〜9割をロボットに任せ、例外だけを人が処理する分担にすれば、十分な効果が得られます。

分担の基本の考え方

ロボットには「ルールで判断できること」だけを任せ、「ルールにできないこと」や「判断を誤ると影響が大きいこと」は人に残します。ここで大事なのは、ロボットが例外を自分で何とかしようとしないことです。迷ったら止まって人に回す、という動きを基本にします。

  • ロボット:決まった条件を満たすデータの処理、データの収集と整理、条件に合わないデータの振り分け
  • 人:条件に合わないデータの判断と処理、取引先や顧客への連絡、ロボットの結果の抜き取り確認

例外を人に回す仕組み

ロボットが処理できなかったデータを、エラーとしてログに残すだけでは、人の作業につながりません。例外を人に回す仕組みとして、次の流れを作っておきます。

  1. ロボットが入力データを1件ずつチェックし、条件に合わないものを処理せずに「差し戻しリスト」に書き出す
  2. 差し戻しリストを決まった場所に保存し、担当者に件数を通知する
  3. 担当者がリストを見て、1件ずつ手作業で処理するか、元データを直してロボットに再処理させる
  4. 処理した結果をリストに記入し、残りがないことを確認する

差し戻しリストの作り方

差し戻しリストは、担当者が見てすぐに作業に取りかかれる形にします。少なくとも、対象を特定できる番号(申込番号や伝票番号など)、差し戻しの理由、ロボットが処理を止めた時点、担当者の対応状況の列を用意します。

理由は「エラー」とまとめず、「必須項目(電話番号)が空」「商品コードが変換表にない」のように具体的に書きます。理由が分かれば、担当者は原因を探す手間なく、すぐに対応できます。また、理由ごとの件数を集計すると、ロボットに追加で対応させるべきパターンが見えてきます。

分担を少しずつ見直す

稼働を始めた後は、差し戻しリストの理由の内訳を定期的に見直します。同じ理由で毎回多くの件数が差し戻されているなら、ルールを決めてロボットに対応させられないかを検討します。逆に、ロボットに任せたものの、結果の確認に人が時間をかけているなら、その部分は人に戻した方がよいかもしれません。

最初から自動化率100%を目指すのではなく、確実に処理できる部分から始め、分担を少しずつ調整していく方が、結果として早く大きな効果が出ます。保険の申込や受注の取り込みなど、業種別シナリオの記事でも、この分担の考え方を前提にしています。

※BizRobo! は RPA テクノロジーズ株式会社の製品です。本サイトは同社とは関係のない個人の解説サイトです。画面や機能の名称は、製品のバージョンによって異なる場合があります。

ほかの記事