【保険】保険金請求の受付データを確認し、不足書類・入力不備をリスト化するロボットのシナリオ
Web フォームなどで受け付けた保険金請求のデータを1件ずつ確認し、必要書類の不足や入力の不備を見つけて担当者向けの一覧にするロボットの流れと、判定ルール・例外処理・設計のポイントを解説します。
想定する業務
保険金の請求では、請求の種類(入院、手術、通院など)によって必要な書類が異なります。受付の担当者は、届いた請求のデータと添付書類を1件ずつ見て、書類がそろっているか、入力に不備がないかを確認し、足りないものがあれば請求者に連絡します。件数が多い時期には、この確認だけで多くの時間がかかり、支払いまでの日数も延びてしまいます。
このシナリオでは、確認作業のうち「ルールで判定できる部分」をロボットに任せ、不足や不備を一覧にして担当者に渡します。支払いの可否や査定の判断は人が行います。なお、ここで登場するシステム名や項目は説明用の架空のものです。
入力と出力
入力と出力は次のとおりです。
- 入力1:請求受付システム(架空)の当日分の請求一覧(請求番号、証券番号、請求の種類、請求者情報、添付書類の種類と件数)
- 入力2:請求の種類ごとの必要書類表(Excel、業務部門が管理)
- 出力1:不足書類・入力不備の一覧(請求番号、不備の内容、担当者)
- 出力2:確認済みで不備のない請求の一覧と、処理の件数のまとめ
ロボットの処理の流れ
判定の条件は必要書類表から読み込み、ロボットの中に書き込まないようにします。書類の要件が変わっても、表を直すだけで済むためです。
- 請求受付システムにロボット用アカウントでログインし、当日分の請求一覧を取得する
- 必要書類表を読み込み、請求の種類ごとの必要書類を準備する
- 請求1件ごとに、必須項目(証券番号、事故日・入院日、振込先口座など)が入力されているかを確認する
- 日付の前後関係(入院日より退院日が前になっていないか等)や、証券番号の形式を確認する
- 請求の種類に応じた必要書類がすべて添付されているかを、添付書類の種類で照合する
- 不足・不備があれば内容を具体的に記録し、なければ「確認済み」として記録する
- 担当者別に一覧を出力し、件数を通知する
例外処理
請求の種類が必要書類表にない場合や、1件の請求に複数の種類が含まれていて判定できない場合は、推測で判定せず「判定対象外」として一覧に入れます。システムから一覧を取得できなかったときは、処理を始めずにエラーとして通知します。
添付ファイルが開けない、画像が不鮮明といった、書類の中身に関する問題はロボットでは判断しません。ロボットが確認するのは「その種類の書類が添付されているか」までで、内容の確認は担当者が行う、と線引きしておきます。
設計のポイント
不備の内容は「書類不足」とだけ書くのではなく、「診断書が未添付」「振込先口座の支店名が空」のように、請求者への連絡にそのまま使える書き方にすると、担当者の手間がさらに減ります。
請求データには病歴などの慎重に扱うべき情報が含まれます。一覧はアクセスできる人を限った場所に保存し、通知のメールには件数と保存場所だけを書きます。申込の転記を扱う保険の別シナリオと同様に、ロボットの役割は確認の手間を減らすことで、支払いの判断は人に残すことを関係者で共有しておきます。
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